産卵床を用意しよう~採卵から孵化までの方法~

メダカが卵を産み始めたら採卵をして親水槽と分けてあげましょう。同じ水槽に入れたままだと親が卵を食べてしまいます。

その際に、「産卵床」があれば採卵が楽になるので便利です。産卵床がなくても水草などに産み付けたりするのですが、用意した方がとれる卵の数も増えるのでおススメです。

産卵床とは

産卵床とは、メダカが卵を産み付けるための場所です。

メダカは卵を産むと数時間はお腹につけたまま泳いでいます。そのうちこれをどこかにこすって産み付けます。産卵床を用意しておいてあげると、これに産み付けるので、採卵が楽になります。

メダカによって産卵床は浮いているものや沈んでいるもの、形状など好みがありますが、よく卵がとれると評判の産卵床がコレです↓↓

百均で素材を買ってきて似たものを手作りすることもできますが、最初は1つあれば十分なので、購入してしまっても良いと思います。

採卵の方法

基本的には産卵床を入れて採卵しますが、それ以外の方法もご紹介していきます。

産卵床から回収する

基本はこの方法です。お好みの産卵床を入れてそれを引き上げて卵を手で取って回収します。

底に沈めるタイプだと引き上げる際に手を入れるかピンセットなどを使うかになるので少し面倒ですが、我が家はこのタイプが一番採卵できます。色々試してみてご自分とメダカに合ったものを見つけてください。

水草や産卵床ごと別容器に移す

卵をとるのが面倒、時間がない、という方は産卵床ごと別の容器に移してそこで孵化させるという方法もあります。少し孵化率は下がります(無精卵があると水カビが移りやすい)が、楽です。

移す容器はプラケースなど何でも良いです。

底床をあさる

産卵床を入れている場合でも、底をあされば結構卵が落ちています。1つでも多く卵を回収したい方は底をあさってみてください。

スポイトであさっていれば、粘着糸で卵がくっついていた、ということもよくあります。

親を抜く

底をあさるなんて大変!という方は、親を別の水槽に移す、という方法もあります。

ただしもうひとつ水槽が必要になるので、初心者の方にはあまりお勧めできません。

メスのおなかから直接とる

最終的な手段はこれです。メスがおなかにつけている卵をどこかに産み付ける前に頂くのです。

メスを捕まえて体を傷つけないようにそっと卵だけをとります。ただしこの方法はメダカにストレスを与えてしまうのであまりお勧めできません。

血統や遺伝のために、どうしてもこのメダカの卵が欲しい、という場合のみ検討してください。

メダカの卵の孵化のさせ方

採卵したら卵を孵化させましょう。

水温はできれば25度をキープ

メダカの卵が孵化するには一般的に250℃日と言われており、25度なら10日、10度なら25日かかる、というわけです。ただしあまり水温が低いと孵化せずそのままダメになってしまうので、理想は25度から28度くらいの水温で管理することです。

これで1週間~10日ほどで孵化します。受精卵であれば2日~4日ほどで黒い点のようなものが卵の中に見えてきて、やがてハッキリと目が確認できるようになります。

粘着糸をきれいにとる

採卵をしたままの状態だとネバネバした糸やゴミがついていたりします。このネバネバは、メダカが卵を水草に産み付けたりするのに必要なのですが、水カビが発生しやすくなってしまうので取り除いてあげます。

卵を手のひらでころころすると綺麗になるので、面倒ですが採卵したらコロコロしましょう。

卵がたくさんある場合はガーゼやクイックルワイパーのドライシートなどでコロコロしてあげると取れますよ。

管理する水は水道水か防カビ薬入り水

管理する水は、飼育水ではなく水道水かメチレンブルーなど水カビ防止薬を入れた水が良いです。

無精卵は水カビが発生しやすく、それが有精卵にまで移ってダメになってしまうことがあります。

水道水はカルキが入っているため殺菌になります。カルキが抜けてしまわないように2日に1回は水替えをしましょう。

メチレンブルー入りの場合も水替えの頻度は同様です。水替えをしたらメチレンブルーを都度入れてください。

ただし孵化してからはカルキが良くないので、生まれそうになったら水替えをせずカルキを抜いた水で孵化させるか、孵化する前に別容器に移すかしてください。

※別容器に移す場合の水は、カルキを抜いて親水槽の水と混ぜたものやグリーンウォータ―などを用意してください。

卵の中に体が出来上がっていて、黒い部分が大きくなってきたら移す目安です。

メチレンブルーで受精卵と無精卵を見分ける

無精卵は触ると簡単につぶれ、時間が経つと白くもやもやしてくるのですぐにわかります。

が、もっと早く簡単に見分ける方法があります。それがメチレンブルーを入れてみることです。

卵が青く染まったら無精卵なんです。必ずしもメチレンブルーでの管理が必要ではありませんが、早くから無精卵を取り除くことによって水カビが有精卵に移るのを防ぎ、孵化率を上げることができます。

メチレンブルーを入れていると無精卵にも水カビが生えづらくなります。

水道水での卵の管理の仕方

採卵した卵を水道水入りの容器に入れます。水替えしながら随時無精卵を取り除いてください。

発眼してきたら水替えを行わず(カルキを抜くため)そのままの容器で孵化させるか、親水槽の水と新しい水を混ぜたものやグリーンウォータ―に移してください。

メチレンブルーでの卵の管理の仕方

メチレンブルーを使う場合は‥

①まずは水道水に採卵した卵を入れる

②メチレンブルーをほんの少し入れて薄い青くらいの色にする

※つまようじやピンセットの先にメチレンブルーをつけてかき混ぜるくらいで丁度良いです。1滴たらすと多いので気を付けてください。

③数時間して青く染まった卵を捨てる

④日々水替えの際にメチレンブルーを入れる

※最初は青く染まらなくても、数日してから染まるものがあるので、それらも取り除いていってください

⑤発眼が確認できたら水道水での管理同様、水替えを行わずそのまま孵化させるか別容器に移してください。

※メチレンブルー入りの水で孵化してしまっても構いませんが、カルキは抜いてください。

冬ならヒーター入りの親水槽に浮かべて湯煎

親水槽を加温していて冬に卵を孵化させたい場合は、小さな容器に卵を入れて親水槽に浮かべて湯煎のようにしてあげると水温が下がらず卵が孵化します。

室内で暖房をつけてあげても良いのですが、どうしても水温が低くなりがちです。

親水槽でヒーターを使っているのを利用して卵も温めてあげてください。百均などで売られている大きな洗濯ばさみで水槽と固定してあげると安全です。

まとめ

メダカが卵を産み始めたら、産卵床を入れてあげて採卵します。

採卵したら水温や水カビに気を付けて発眼まで待ちましょう。メチレンブルーは必ずしも必要ではありませんがあると便利です。

発眼したら孵化はもうすぐです!生まれたときの環境からすぐに違う環境に変えてしまうと死んでしまう可能性があるので、孵化する前に稚魚を育てるための水に入れてあげるとそのまますくすくと育ちます。

卵の時は殺菌のために水道水かメチレンブルー溶液で管理、生まれそうになったら水替えをせずカルキを抜いた水でそのまま孵化させるか、飼育水を用意して移してあげてくださいね。

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